クラブ店員時代のエピソード①

クラブ店員こそまさに

酒と涙と男と女と的な商売なのであるが、

(ホステスやホストは自分がプレイヤーなので、

俯瞰でなかなか楽しめないところがある。)

余談だが、このブログも一応

おりょうブログとはなっているが、

検索するときには

satetonamidato.com

で検索しないと出てこないので、

それはどうなの?

とたまに言われる。タイトルも

「酒と涙と.comに変えようかと

昨今では思い始めている。

どうなのかしら。めんどくさいわ。笑

さてさて

クラブ店員やってましたーと言うと、

クラブ店員って基本的に無愛想で

酒作ってるだけなんでしょ?

と思われがちなのであるが、

意外とそんなことはない。

なにせ、私がいたクラブは、

某地方都市にあるでかめのハコで、

接客にめちゃくちゃ力を入れる、

昔ながらのディスコスタイルだったからである。

東京のクラブに行くと、

チャラ箱や混んでいる箱に限って、

やはり店員は、

フロントはめちゃくちゃ感じ悪いし、

セキュリティは自分の機嫌で

客をかわいがったり、嫌がらせをするし、

マネージャーは大体太客しか相手にしないし、

(なんで俺がこんなことやるんだよ…)

って思っているのがモロバレの店員たちが

VIPに女の子をつけようと

フロア中を奔走するもんなのであるが、笑

まあそれは毎日毎日履いて捨てるほど

来場者の数が多いからなのである。

常連などあってないようなもので、

(認識するのは社員でやってる店員ぐらい)

毎週末をこなすので精一杯なんだろうな、

と私は基本的に同情の目線を向けつつ、

酔っぱらって踊っている。

DISCO

ところでディスコって何なの??

と思う若い衆もいると思うのだが、

正直あなたのお父さんお母さんたち、

というか多分もう最近では、

おじいちゃんたち世代に聞いたほうが早い。

基本的にハコの中でやっていることは同じ

なのであるが、ディスコはきちんと席があり、

お通しも出てくるし、ウェイターは

テーブルをきちんと回っている。

(最近「ディスコのキュウリ」という

レシピが話題になりまちたねえ)

https://twitter.com/ore825/status/1163029820147560448

大体どこのハコもドレスコードがあり、

男性は皆ジャケットを着て、

女性はワンピースやドレスなどを着て

ばっちり決めていくものであった。

この曲にはこの踊り、という決まったダンスがあり、

DJは一曲一曲かけるたびに曲紹介をし、

(本当にラジオDJと大違なかった)

チークタイムには照明は暗くなり、

思い思いの相手と寄り添って踊るのである。

当時は皆携帯電話など持っていない時代

だったので、待ち合わせやデートに対する

価値の重みが今とは違ったし、その分

カジュアルな部分は今ほどはなかった。

今のクラブと比較すると、当時のディスコは

「しきたり」的な要素満載で、

要は男女が出会いを求めること以上に、

美しくかっこつけることを重視した

場所であったと言える。

現代のディスコはしょっぱい

さて、まるで私は先ほど年齢詐称をして

当時を語るかのように書いてしまったが、

もちろん私が20代前後の時代、

上記のディスコは跡形もなく消え、

残っているのは復活後の六本木マハラジャだけ

という消えゆくあるディスコ文化の中で

私はクラブ店員デビューしたわけである。

私がいたハコは、通常営業などのイベントが

ないときはディスコスタイルを残しつつ、

もちろん音楽や接客などは今風のスタイル、

料金は入場時などに飲み放題コースも用意して

少し高めに設定し、

イベント時は完全にクラブ営業で、

ゲストDJを呼び、

ドリンク代で売り上げを作ったり、

はたまたお昼の時間帯は

結婚式の2次会をやるパーティースペース

としてもそこそこ有名という、

前時代の色をバリッバリに残しつつも

今のニーズに応えていこうとする

クラブ(ディスコ)であった。

まあ割と店員にしてみれば、

応用力の付くフレキシブルな環境の

職場であった。

ディスコの店員というものは、

その当時の全員に聞いたわけではないが、

ホテルマンのような上質なサービスで、

かつお洒落で粋なアイコンとしての立ち位置、

気遣いと、ディスコの店員としての

プライドを持っていた(らしい)。

私が18歳で入った当初は、

トーションを使ったサービス、

ボトルの注ぎ方、ドリンクの作り方、

立ち居振る舞い、トイレ掃除の仕方から

表情に至るまで、なかなか厳しい指導を受けた。

トイレ掃除に至っては、

当時の店長(のちのオーナー・社長)

が、一世代前、鬼軍曹のようなマネージャーから

「お前これで掃除したつもりか!!

舐められるまで綺麗にしろ!!」

とブチ切れられたことが伝説となり、

後の新人たちが「やったつもり」の甘さを

メッタ斬りにされる決まり文句として

「お前これ舐めれんのか」

というセリフが落ち着いた、

という謎のエピソードがある。

詳細は全力で伏せるけど

現在の社長・店長は当時、

店長・副店長という立場であったのだが、

当時はその上にオーナーがいた。

オーナーは普段店には全く顔を出さず、

現場には役職者以外に

マネージャーという役職のおじさんたちが

数人いて、現場をうまく回しながら

ある程度しがらみとは距離をとる、

というフレキシブルな感じで働いていた。

詳細はインターネッツの世界では

あまり話せないようなことばかりなのだが、笑

彼らは「まっとうな社会人」としては、

ややはみ出した個性の持ち主ばかりだったが、

人間的にはとても魅力的な人たちであった。

そういうアウトローたちが輝ける場所がある、

ということを知ることができたのは、

親子2代に渡って公務員という狭ーい

価値観のバックグラウンドしかなかった

当時の私にとっては、

世の中に対する長年の疑問や、

心の隙間を埋めてくれた

ありがたーい出会いであった。

次のエピソードに続く!!⤵️

クラブ店員時代のエピソード②

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