葉状腫瘍になった話③~再診から入院準備編

前回までのお話はこちら!

葉状腫瘍になった話①〜準備編

葉状腫瘍になった話②〜診察から検査行脚編

さて、検査類もあらかた終わり、

MRIの結果なども病院に届いて、その結果をもとに

手術の計画や日程を医師とすり合わせをするのだが、

私の場合は乳頭から血がダラダラ出たりしていたので

葉状腫瘍以外の癌を含む腫瘍の可能性もあった。

だが、検査の結果は、

どうやらやっぱり葉状腫瘍みたいですね

ということだった。

葉状腫瘍と普通の?腫瘍の複合型っぽくはあるのだが、

どちらにせよ陰性ということで、

ここは不幸中の幸い(?)だった。

(いっそステージ4~で余命わずか、

さっさと逝くパターンならいいのになあと

思っていた。中途半端に悪いと苦しみながら

生きなければいけない期間が長く発生してしまうので

生きたい人たちには申し訳ないが

それはほんまもんの生き地獄だ…と内心思っていた。)

手術をどういう風にするかという説明を主治医に受け、

この次はもう入院なの…?!ああ心の準備が…!!

などと思っていたら、普通にもう一回再診があった。

私の場合、前々回私が書いたように、

危惧していた乳房全摘出というのはしなかった。

やはりおそらく本来は

腫瘍の周りをごっそり切り取るのが

セオリーのはずではあるのだろうが、

私の年齢や、経産婦ではないということも考慮して、

もうどうせ使わんから切っちゃいましょうということは

できず、主治医が気を使ってできるだけ

まともな部分を残してくれようとしたのであろう。

ただ、再発の可能性はあるので、

そうなったらわかるね?(切りまっせ)

という旨はしっかり言い聞かせられた。

正直私は拍子抜け&ほっとした。

当初用意していた覚悟のボリュームから考えて

最悪全摘と思っていたら腫瘍部分で済んだわけなので

ラッキーと言わざるを得ないであろう。

(ほぼペタンコな胸だが乳首はくっついているので

結果的にパッと見ギリ違和感ない程度におさまった)

入院にあたって、麻酔科の先生の診察や看護部からの

説明なども受ける必要があるため、

この日にプラス1日、いろんな科や入院の手続きの

流れを業務を受け持つ受付でいっぱい説明を受ける

説明行脚の日が設けられた。

大きい病院はだいたいそうだとは思うが、

入院の手続きはけっこう煩雑で、

色んな部の色んな人担当者の方に

簡単に自分の病状を冷静に説明する、

というシーンが5〜6回出てくる。

身内の方やケアマネの方が代理で手続きをされている

のも沢山見かけたが、自身で手続きをする人は、

自分の病気をまだ受入られない程度に重い場合、

これはしんどいな…と思った。

入院手続きに関わる看護師・薬剤師という

ジャンルもあるらしく(おそらく書類を作るに

あたって、資格保有者との面談が必須なのであろう)

特に看護師のオババのIさんは目の上が真っ青で

痩せぎすの湯婆婆のようで、

「葉状?腫瘍…?これは入院が必要なのかい…?」

と聞かれ、完全に千になった私は

「は…はいっ!!乳首から血が出ます!!

ブラジャーが真っ赤に染まるぐらい!!」

と謎に元気よく答えて

「それは大変だねえ…!手術が必要じゃないか!」

と湯婆婆を納得させるのに成功したりしたのだ。

直前に面談してた多分肝臓を悪くした

オッサンはどんなやり取りしとったねん。

あと、手術費用が一体いくらかかるのか、

入院費用がいくらかかるのかとかも

一部はわかれども、暫定で総額これだけー

みたいな見積は全然出てこなかった。

(経理部まで呼び出して後で聞き出したけど)

私は極貧の経験があるので、払わずに死ぬ

という選択肢が心のどこかにあり、

みんななんも考えずにとりあえず医療費は払う、

みたいな脳死状態でいないかい…?

なんかそれは怖いなあとも思った。

そして手術に向けて、いろいろ準備することがあるので

グッズを買いそろえるなどし始めた。

入院中は前開きのパジャマが基本で、

入院中に歩き回る靴はスリッパでないタイプの

きちんとかかとがあって脱ぎはきしやすいもの、

あとは前開きのブラジャーなど。

私はモカシンっぽいシューズにしたが、

ほぼ新品だったので若干靴擦れした。

厚めの靴下とか絆創膏を多めに持っていけばよかった。

あと、私は家ではTシャツと短パンがデフォなので、

新しくパジャマを何セットか買いそろえたのだが、

後々このパジャマ選びは割と重要だったとわかった。

(入院中は病棟内は空調が効いているので、

季節は春でも羽織りものすら必要なかった。

裏起毛のものも1セット持って行ったが、

術後は熱が出ることが多くて暑すぎたので、

一番着心地が良かったのは

ペラペラの涼しいやつだった。

もちろんベッドに布団も毛布もあるが、冬季の入院や

ご高齢の方は肌寒いと感じる方が多いようなので、

該当の方は一応裏起毛のものを

用意しといてもいいかもしれない。

ちなみに普通のパジャマは病院でレンタル可能)

入院の1週間前から毎日検温をして、

その結果を渡された紙に入力していくのが必要で、

毎日朝起きて熱を測って記入するたびに

あと〇日…というセルフ入院

カウントダウンがあったため、

強制的に入院のことを考える時間ができて、

必要なものリストをブラッシュアップできたので、

入院が嫌な人は最悪であろうが、

私にとっては必要なものがどんどん絞れていって

ある意味ありがたかった。

ガチで死ぬ可能性のある手術だったら、

こういう期間があるならば

遺書とかを書きたいなあと思った。

私はiPhoneのメモに下記のようにリストを作って、

準備ができたものからチェック✓をいれていった。

【入院持っていくもの】

親に渡す用の鍵・SuicaTOICA

マスク5日分(4、黒1)

髪をまとめるクリップ、ゴム、パッチンなど

メイク道具(コンタクトも)、眉ティント

パジャマ

マグカップミニオン

下着(パンツラインでないやつ)

靴下⇒みんなは多めにね

バスタオル(圧縮袋に入れる)

ティッシュ、歯ブラシ

ボディソープシャンプーリンス、化粧水

パンティライナー

ドライシャンプー

メガネ(かけていく)

スウィッチ、ソフト、本数冊?

財布(現金抜いとく)

シダキュア等常備薬

筆記用具、メモ用紙

充電器、コード類、PC

ビニール袋、衣類圧縮袋

入院していて余裕がないときに

(パンツが透けてるかも…)なんて心配を

したくなかったので、

シームレスなパンツも購入した。

最悪透けたとしてもどんな男も萎えさせてやるという

デザイン・色のものを選ぶことが重要である。

もう人の目など遠く彼方に置いてきたわという方は

猪木のように赤パンを履くといいかもしれない。

(風水的にいいらしいぞ赤パンは)

マグカップミニオンというのは、

手術後に数時間起き上がるの禁止の時間帯に、

みんな喉が渇いたり口が変な感じがする

と訴えるそうで、

看護師さんが飲ませてくれるらしいので

ストローと割れない素材のカップを持ってきて

くださいね、と言われていたものである。

どうせなら水がいつでも飲めるように

大きいやつ持って行っとくか、

と思って購入したのだが、これは大正解だった。

2Lの水を病院併設のコンビニに買いに行くのだが、

その大きいペットボトルは冷蔵庫で冷やしておいて、

飲む分だけそのマグに入れておいて

いつでもちゅーちゅー吸って飲んでいた。

わたしゃミツバチか蚊か。

でも看護師さんや先生にミニオンかわいいと

言われたので心の中で喜んでいた

(緊張していたので顔は怖かった)。

ちなみに入院中に家族や友人に

自宅からもってきてほしいものや

ペットの世話やなんやかんやの頼みごとをする際など、

自室のものがどこに何があるか、

自分でもある程度把握しておいてから入院

が望ましいなあと非常に感じた。

私の親は学生時代にマルサのように私の家に

乗り込んできた過去があるので、

今回は協力いただくとはいえ、

見られても別にいいけど、

見られたくはないレベルのものは

徹底的に排除した。

結果大掃除になったのでまあよかった。

入院中は時間ができるので、

・セルフネイルのデザインこの先1年分ぐらい決める

Spotifyプレイリスト整理

とかのやりたいことのリストも並行して作っていたが、

実際に実行できたのは全体の半分くらいだろうか。

私の病院は、入院直前になるまで

入院日・来院時間が確定せず

(既に入院中の方の治療の進み具合で

ベッドが空かないことがあるみたい)、

確定するのは入院予定日の前日の14時、

ショートメールでお知らせが来た。

事前に個室か4人部屋かとか病室のグレードの指定を

するのだが、上記の理由によって指定とは違うお部屋に

なる可能性がある。

私は「いっちばん安いやつで」と申し伝えて

いたのだが、実際に空きが出たのは

それよりも少しグレードが高い病室だった。

(結果的にプライバシーの塩梅はちょうどよかった)

下記ちょっとぼかした実際のショートメールである。

●●病院より入院案内です

/入院日:2025/4/17/時間:9:20

/部屋:現在のところ4人有料予定

/持ち物:マイナンバ-カード(保険証),

入院申込書兼誓約書,お薬手帳,他

/場所:●●患者サポートセンター/

感染対策として必ず不織布マスク着用でご来院下さい。

検査対象の方にはコロナウィルス検査を行います。

/本メールは送信専用で返信はできません。

/<電話>0011112222入退院係(平日8:30-17:00)

/<HP>・・・・・・・・・・・・・・

簡潔極まれり、という感想を持ったが、

電話を待つより楽でいいわと思った。

もうちょい早くメールが欲しいなとは思ったが。

次回に続く!

葉状腫瘍になった話④~いよいよ入院編

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