このページを開いているということは、
あなたは少なからず傷を負っているのか、戦士よ……
慰めの1つも言いたいところだが、
残念ながら、基本的に傷は消えない。
心に負った傷を治す根本的治療としては、
タイムマシンを開発して、
いじめが始まる前に防ぐというターミネーター的行動一択に限られるからだ。
ジョン・コナーさん以外の人間にそれは無理だろう。
だから、誰でもできるのは、
・傷を薄くすること
・傷を活かして上からタトゥを入れること
番外編
・仕返しすること
大きく分けてこの2つ半だ。
ちなみに番外編はエネルギーと時間の無駄になるぞ。
自尊心がだいぶんやられたら、多くの人は復讐する気力すらなくなっていて、
できるだけ早く忘れたいと思うものだが、
どうしてもという人はやるといい。ハンムラビ法典だ。警察に捕まらないようにね。
さて、本題を解説しよう!
・傷を薄くすること
これに関しては、時間薬を大量に消費する。
失恋でもよく言うでしょう、時間薬と男薬(女薬)って。
同じことである。
要は、
→時間を使って忘れること
→新しい記憶をたくさん重ねること
→別の環境に所属すること(多いほど吉)
→恋愛をすること
これらのことをすればいい。
傷が深い場合、短期集中引きこもり期間を取るのは悪くない手だ。
ただ、そのまま部屋から出られなくなってしまうのはとてももったいない。
学生なら、今の環境からは時間が経てば追い出される。
永遠には続かない。
だから、今の環境を捨てて、別の場所で楽しく時間を重ねる、という考え方を導入する。
「自分にはそうする権利が世界一ある」とまずは信じることだ。
あなたが思うよりも1億倍世界は広い。
環境は星の数ほどある。
でもあなたはそれを知らない。
親兄弟や友達だって知らない。
いじめるやつに時間を割いちゃダメだ。
知らない世界の方がはるかに多い。
それを知る方に時間を使おう。
ちなみに社会に出ると、鬱な環境やブラッキーな職場は山ほどある。
きつい所属環境にいる時、1つ大事なものさしがある。
「その環境にいて、自分の成長があるかどうか」
ということだ。
つらい環境下でも、学びがあるなら耐える価値がある。
痛みが伴う修行と捉えれば良い。
でも、もし学びがないなら、即座にその環境から離れるべきだ。
たくさんのストレスにさらされていると、思考能力が落ちて行き、人は人形状態になる。
起きなきゃ、行かなきゃ、やらなきゃ、我慢しなきゃ、で1日が終わる。
学びがあるなら、
明日はこうしよう、次はああやってみよう、終わったらご褒美にあれ食べよう、
という試行錯誤と自己コントロールを知らずのうちにやっている。
そういう違いにも気づけるようになる。自分で選んだ環境だからね。
でも、学生は話が違う。
その環境は自分で選んだのか?
クラス分けを先生たちと一緒になってやったのか?
違うはずだ。学校を選ぶぐらいはしているかもしれないが。
だって、このままずーっと引きこもって老人になってナチュラルに死んでいくまで、気の遠くなるような時間があるぞ。
その間働かなくても食っていけるぐらい金があるのか?
親が死んだらどうする?
葬式もオンライン上でやるのか?
なんかそういうサービスそのうちできそうではあるが。
(ちなみに貧乏暇なしというが、基本金がない家に生まれていたら引きこもれない。逆に、いじめる暇もない。ガチの貧乏人はいいやつが多い。昼飯代も弁当も出ない家に生まれていたら、新聞配達でもバイトでも何でもやっていただろう。正直それどころじゃないのである。そういう友達はめちゃくちゃ貴重だ。彼らは一足先に大人になっているんだから。)
時間はほっといても過ぎてしまう。
まず、泣けるならできるだけ泣こう。
本当に心が死んでいるときは涙は出ない。そのまま廃人になるだけだ。
ただ廃人になると病院に送り込まれてしまうので、
そうなる前になんとかする事が重要だ。
あなたは耐えたのだ。ダメージが溜まっているのだ。自分でちゃんと認めよう。
まずは、ストレス環境から離れ、十分に睡眠をとる。
体と心は密接にリンクしている。
体のケアをして、いっぱい寝て満たされるとマイナス思考は弱くなる。
回復してきたら、朝日を浴びると上手く回復にバーストをかけてくれる。
そして、1人の時間は集中してできる趣味、ゲーム、読書、音楽、勉強でもいい、
とにかく新しい知識や感動や充実感を重ねることだ。
(ちなみに私は営業マンをやって最初に心がぶっ潰れた時、一週間会社を休んでひたすら寝た後ミノムシのように引きこもってアニメ版のナルトをひたすら見まくった。)
お風呂タイムや帰宅途中などに蘇る記憶攻撃は、音楽があると少し和らぐよ。
他の人と一緒にいられる環境なら、とにかく楽しいことに付き合ってもらおう。
そんな気力…というけど、ネット上でアニメのファンコミュに参加してもいいし、
ボランティアガイドさんに頼んで遺跡を観光するのでもいい。
もしそれが恋愛につながるものならなお良しである。
恋愛は、自尊心回復には一番手っ取り早い薬である。
30人から蔑まれても、たった1人に好き、と言われるだけで生きててよかった、ぐらいになるのが恋愛のすごいところである。
そして、他の環境に所属すること。
新しいサークルとか、コミュニティに入るかもしくは、
あらかじめ入っておくのは非常に重要だ。
嫌な環境ひとつを切ったところで、
他に2つも3つも所属環境があればトカゲのしっぽ切り感覚でラフに捉えられる。
大したことない、と思える。これをリスクヘッジと大人は呼ぶ。
注意するのは、変な組織に入って洗脳されないことと、
被害者意識を育てすぎて客観性を失わないようにすること。
「私のせいじゃないのに」「私は悪くないのに」とジメジメ強く思っているなら、危ない傾向である。
そういうものは早い段階で昇華させることが大事だ。
そして2つ目。
・傷を生かして上からタトゥを入れる
どちらかというと強いのはこれである。
私は1つ目は正直そこまで極めてはいない。
回復の呪文何回も唱えるよりも、武器とガード持ったらええやんというのがこれである。
気づいたら2つ目にめちゃくちゃ集中していた。
一言で言うと、経験を生かして素敵人間になろうということだ。
ベム、ベラ、ベロ!!!
傷も私の一部なの!とか言いながら素敵なもんもんを刻むのだ。
でも、言ってしまえば何も特徴がない人間よりかは面白くなったと思う、今では。
だから感謝すらしているのだ。ネタになるし。
いいことや成長した部分で、
人の痛みがわかるなんていうのは序の口だ。
他人に対しては、相手を傷つけないことや、コミュニケーション能力、
経験をネタに変えて笑わせる能力、共感能力、カウンセリング力、
ケア力、これらは一気に成長した。
自分の中で一番ボトムアップしたのは思考能力だろう。
「なぜあいつはあんなことをするのか」
「なぜ私は嫌な目にあっているのか」
「これはどういう状況なのか」
を知らず知らず考えるのである。身をもって。
そうすると、人をよく見るようになる。
人間観察するようになる、
人間性の分析も始める、
相手の腹を読もうとしはじめる、
他人の発言の裏をとるクセがつく、
これからコミュニティ内で起こりそうなことを予想→空気を読むようになる
他人からの見られ方を知る→客観性を身につける
女性としての自尊心が壊れるが体は生きている→ジェンダーの観念を身につける→バイアスにとらわれない見方が身につく
最悪の最悪を予想→リスクヘッジするようになる
学生のうちは、食いぶちを稼ぐという概念が薄い。
誰かをいじめても利益は生まれないし、社会的に意味のあるコンテンツも生まれない。
そういう意味ではいじめは極めて「価値が低い」行動なのだ。
大人の社会は金で動いているから。
(ちなみに、大人の社会でもいじめがあることで有名なのは、
自衛隊や相撲部屋などの、閉鎖的で変化に乏しい環境だ。)
そして、耐えることを覚えた。
耐えていれば終わると学んだ。
(ちなみに耐えても終わらないものもあると学んだのは社会人になってからだ。)